H15年9月 本会議 一般質問 「全文」 と 「答弁」

 1.音楽のまち・浜松について
 
  公明党の西川公一郎と申します。新人議員でございますので、今回は、自分が携わってきた分野からの質問を、させて頂きます。
 
  まず、「音楽の街・浜松」について、鈴木助役と保健福祉部長にお伺いします。
 
  私は、幼少より学生時代までピアノを習っており、「音楽の街・浜松」がどのように変わっていくのか、期待を持って参りました。高校2年生の時に、ピアノの先生から、「音楽大学を目指すのなら、来年から、毎週、東京に通い、その先生のレッスンを受けなければならない」と言われ、我が家の家計を考えると、 断念せざるをえませんでした。また、平成元年には、クリエート浜松をメイン会場に、アメリカのバークリー音楽大学の夏期セミナーが開催され、私も、新入社員でしたが、夏期休暇を長めに取り、東京から帰省して受講しました。その際、「音楽院」ができる予定と聞き、これでやっと、東京に行かなくても、音楽の専門教育が受けられるし、楽器メーカーと教育機関が連動することで、すごいことができるのではないかと、思いました。 
 
  それから今日まで、音楽とは「無縁の」仕事をして参りましたが、趣味としてピアノを楽しんでおりますし、今後も音楽と接点を持ち続けたいというのが、私の心情でございます。
 
  今回、多数の市民の皆様と対話する中で、「音楽の街=浜松」とは、と100人に聞くと、100通りの答えが返ってくる事がわかりました。文化政策の一つとしての音楽事業の難しさがよくわかります。
 
 (1)人材の発掘と活用について
 
  そこで、1点目に、「音楽のまち・浜松」の人材発掘と活用について質問します。端的に申し上げれば、現在、浜松に住んでいて、何らかの形で音楽に携わっている人達が、もっと活躍する場面を既存の事業の中で作れないかと、言うことです。
  このような人達は、音楽教育を受けたり、音楽に触れた経験のある人が大部分で、ボランティア団体やNPO或いは学校の講師等で積極的に活動する人もいますが、大半の人達は、個人レベルでの活動となっています。この方々は、もっと音楽に関わりたい、音楽のまちを実感したいと思い、音楽を意識しながら生活しているので、いろいろな意見を持っています。
  音楽のまちづくりを、今後も市民と一体となって進めるためには、ぜひ、このような人々にも目を向け、行政から手を差し伸べて発掘し、活用することを希望しますが、いかがでしょうか?
鈴木助役の答弁  ご質問の第1番目、「音楽のまち・浜松」についてお答えします
   まず、ご質問の第1点目、人材の発掘と活用についてでございますが、浜松市は楽器産業という特色ある地域産業を活かした文化の振興、いわゆる「音楽のまち・浜松」を推進して20年余が経過し、その成果は着実に進展しているものと受け止めております。
   また、教育分野においては、学校等における吹奏楽活動が大変活発であり、青少年時代から音楽に親しむ環境が定着した結果として、社会に出てからも演奏活動をはじめ、何らかの形で音楽に携わっている市民が他の都市と比べても多いのではないかと感じております。
   では、このような市民の活動の場が、本当に充足されているのかという点につきましては、何らかの団体のもとで、コンサートなどの音楽活動に携わり、その成果を上げている市民も数多くおりますが、一方では、仲間探しや活躍の場を求める声も聞かれます。また、近年では、こうした演奏家のみならず、市民の音楽活動を企画段階からサポートする人材の育成、活用も求められております。
   市といたしましても、こうした課題を踏まえ、これまでにも、市制90周年事業「カルミナ・ブラーナ」や市民オペラへの出演者などの市民公募、或いは、ジュニアオーケストラやジュニアクワイアなどの青少年育成事業の指導者としての活用、また、音楽院では、音楽指導者派遣事業の音楽指導ボランティアの登録・活用や、主催者養成セミナーにおける音楽イベントの主催者の育成を行ってまいりました。
   しかしながら、音楽分野の芸術活動においては、それぞれの団体ごとに演奏に対する考え方などの活動方針が立てられ、また、その方針の下に日頃の活動が行われることから、どうしても新たに参加しようとする市民にとっては、それらが目に見えない厚い壁となって感じられ、参加をためらってしまうこともあろうかと存じます。
   このため、更に一歩踏み込み、活動の場を求めている人材や埋もれた人材と、音楽活動団体、或いは、その助けを必要としている人との間に立ってコーディネイトしたり、人材バンクのようなものを設け、市民と市民の間を仲立ちしていくことも必要であると認識しております。
   市民の自主的な行動のもとに、市民と行政が良きパートナーとなって「音楽のまち・浜松」を築くため、その潜在的な人的資源の有効、かつ、効果的な活用方法を研究してまいりたいと考えております。
   
 (2)経済や産業等の分野に「音楽のまちづくり」を波及・応用できないか
 

 次に、総合的視点からの「音楽のまち・浜松」について伺います。先ほども申し上げましたが、音楽を意識している人もいる一方で、「音楽のまちに住んでいることを実感できない」「身近に感じられない」との意見もいただきます。私は、このような意見も、もう少し掘り下げて考えてみる必要があると、感じています。

 今まで、音楽を文化事業や教育事業として、多数実施していることは、理解していますが、果たして、それ以外の分野への応用や波及効果が感じられないのが実態であります。

 例えば、文字通り「まちづくり」ですので、ハード面にどのように生かされ、どこに具体的に表現されているのかわかりません。音楽というソフトを具体的な形で表すことは非常に難しいと思いますが、私見で一例を申し上げれば、駅前に「ライブハウス通り」があっても良いと思います。また、例えば、他の分野との連携については、もし美術館にも「音楽コレクション」なる絵画や彫刻があれば、ホールで音楽を聴き、楽器博物館で楽器を見て、美術館で絵画や彫刻を鑑賞すると言った、「音楽観光ルート」なるものにも発展可能だと思います。

 以上、今後の新たな都市づくりとして「音楽のまち・浜松」を音楽以外の分野に応用・波及させ、その政策を研究するプロジェクトを進めてはどうかと思います。

 来年度からは、静岡文化芸術大学にも大学院ができる予定と聞いております。ぜひ、この時期に、産業・経済等と連携した、総合的視点から研究を進め、一人でも多くの市民の方々に「音楽のまち・浜松」を実感し、体感して頂くべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか?

鈴木助役の答弁  次に、ご質問の第2番目、総合的な視点からの「音楽のまち・浜松」についてのご質問にお答えします。
 本市の音楽のまちづくりは、昭和60年代に本格的に始まり、これまでコンサートの開催など、市民への鑑賞機会の提供をはじめ、人材を育て、発表の機会を設ける、これらを中心に取り組んでまいりました。こうした積み重ねで、市民の間には、音楽に親しみ、楽しむ環境が整ってきていると考えますが、一方で、質問にございました音楽の街としての実感が感じられないという市民の声については、プロムナードコンサートやフォルテ内での街かどコンサートなど、身近に感じられるような事業の展開とともに、効果的な広報活動や、より市民の視点に立った事業の推進が必要であると受け止めております。
   また、産業面や他の文化面との連携についてでありますが、これまでの音楽に関する施策の多くは、先ほど申し上げたような鑑賞機会の提供、人材育成など、文化面や教育の事業を中心に、市民が心豊かに過ごせるような施策を展開してまいりました。
   こうした数々の施策は、個性ある文化の創造という面で、他の諸都市と比べても充実していると受け止めておりますが、今後の音楽事業の展開にあたっては、さまざまな角度から点検し、新たな視点からのアプローチを試みたいと思います。それらは中心市街地のにぎわいの創出、コンベンションや産業観光、あるいは新規産業の創出といった産業振興を意識した音楽事業の展開や他の文化施設との連携の充実策などが考えられれます。とりわけ近年の文化と産業の関わり方、また、その将来を展望しますと、文化の振興が産業発展の一翼を担う、また、そのための研究を進めることは重要だと思います。
   特色ある文化は、他の地域から人を集め、交流が生まれ、それが、活き活きとした街をつくります。コンサートを企画し、支えるマネージメントや人材を発掘し育てるプロダクションなどの企業が増えれば、文化産業に従事する市民の増加につながり、また、新たな文化都市の創出になります。こうした取り組みが、直接音楽に接しない市民にとっても、音楽の街としての実感につながるものだと思います。従って、今後の文化施策の推進にあたりましては、大学等の関係機関の協力を得ながら、このような総合的な視点からの振興策を研究してまいりたいと存じます。
   
 (3)「音楽療法士」と「(仮称)音楽トレーナー」について
 

 次に、「音楽のまち・浜松」に関して、我が公明党の「松下正行」議員が平成12年2月の本会議で取り上げた「音楽療法士」について伺います。

 当時、市長からは「調査研究をすすめていく」との答弁をいただきました。3年が経過しましたが、音楽療法士は、いまだ国家資格と認められず、音楽療法への医療保険の適用もありません。しかし、一方で、音楽療法へのニーズは年々高くなり、岐阜県や奈良市の先例を見習い、各自治体がそれぞれ独自の「音楽療法」のシステムを実施する事例が増えてきました。もちろん、国においても、超党派の議員が、国家資格の認定に向け、基礎作りを行っています。

 皆様ご存知のように、音楽に携わっていたり、音楽に関心を持つ人の割合が高いのが私たちの浜松市です。特に、女性の皆様からは、自分のできる「音楽」で、社会に役立つことをしたい。プロの演奏家にはなれなかったけれど、自分が楽器を演奏することによって、人々に喜びを与えたい、という、声をたくさん耳にします。

 私は、「音楽のまち・浜松」は、この分野においても、先例的な役割を担うべきだと思っております。よって、音楽の「療法士」とまでは、いかないにせよ、音楽でトレーニングすると言う意味から、音楽の「トレーナー」と言うか、一つのボランティア育成という視点から、「音楽トレーナー」を育成し、そのボランティアの「音楽トレーナー」が、老人ホームや施設、児童教育やメンタルヘルス等の幅広い現場で、「音楽トレーニング」できる、浜松市独自のシステムを作ることも、「音楽のまちづくり」の一つの施策だと思いますが、いかがでしょうか?

 
保健福祉部長の 答弁  私より、第3点目の音楽トレーナー事業の実施についてのご質問にお答え致します。
 音楽療法につきましては、リハビリテーションの一環として、音楽を活用することにより高齢者や障害のある方の感情を豊かにし、コミュニケーションがもてるようになることで生活の質が高められるものと理解しております。また、音楽療法士につきましては、ご質問にありますとおり、国家資格と認められるまでには至っておらず、日本音楽療法学会による資格認定等が行われている状況でございます。医療におきましても、音楽療法は、補助的療法としてその治療効果が認められてきておりますが、保険適用されていない状況にあります。
   自治体におきましては、岐阜県や兵庫県で独自の養成講座を設け、県独自の音楽療法士を養成しております。また、奈良市では平成7年に1回、市独自の音楽療法士を養成し、平成12年には音楽療法士をサポートするボランティアを1回養成して、音楽療法士のコーディネートのもと、活動を行っていると聞いております。このように、音楽療法に係わっている自治体は、全国的に極めて少ない状況でございます。
   音楽療法士の養成については、音楽療法が、医師の指示のもとで、心理学、医学、社会福祉、障害児教育等様々な知識を習得された方により行われるものであることから、国家資格として養成していくことが適切と考えております。
   一方、本市におきましては音楽のまちづくりを進めており、ご指摘のとおり、音楽に携わったり、楽器を演奏することができる市民の方が数多くおります。これらの市民の方が、ご質問の音楽トレーナーとして老人ホーム等の施設に関わっていただくことは、音楽のまちづくりはもとより、障害ある方や高齢者の生きがいづくりや、生活の質の向上を図る上で有効な方法の一つであると認識しています。
 しかしながら、音楽トレーナーの育成につきましては、講習内容が、高齢者及び知的や精神に障害のある方など、対象によって内容が異なっていることや、音楽療法士と音楽トレーナーの役割の整理等、検討しなければならない課題が多くございます。従いまして、今後、国などにおける音楽療法の効果の検証や国家資格としての音楽療法士の制度化の状況を見極める中で、音楽トレーナーの育成について検討してまいります。
答弁への要望

「音楽療法士」と「音楽トレーナー」に関しまして、今回、私は、「療法士」は「治療する」と言う意味で、「トレーナー」は「訓練する」と言う意味から、「音楽トレーナー」と言う言葉を使いました。

 「音楽のまち・浜松」で、今後、重要なことは、音楽を他の分野に展開していくことで、その一つとして、「健康」の分野にも音楽を活用できないかと思っております。

 当局がお考えになっている、「療法」と言う、専門家だけが携わる「医療の分野」まで行き着くのではなく、「トレーナー」と言う、ボランティアが携わる「健康の分野」に「音楽」を導入できないかと、思っております。

 「音楽のまちづくり」を進める浜松だからこそ、「療法士」から視点を変えて、全国に先駆けた方法を構築して頂けるように要望いたします。

 2.調査研究とシンクタンクについて
 
 (1)市場調査の調査手法や分析に不完全だと思われる調査があるので、その対策について
 

 次に、『「調査研究とシンクタンク」について』市長ならびに企画部長に伺います。

 浜松市は、毎年多数の市場調査やコンサルティング業務を研究機関等に外注しています。

 私は、議員とさせて頂き、調査報告書を見る機会が増えましたが、以前、シンクタンクで調査研究を「仕事」としてきた者として、首をかしげたくなるような報告書が、少々見受けられます。

 例えば、あるアンケート調査では、その対象は「A」と「B」の2つの集団が考えられるのに対し、「A」からしかアンケートを採っていない。

 また、例えば、浜松市の事業所に意見を聞くアンケート調査ですが、市内の事業所は約3万社ありますが、アンケート対象となった事業所は、限られた団体に属する事業所のみで、さらに、回答を寄せた事業所は約80社、この結果が、新聞記者等に配られ、そのまま「浜松市の事業所の何%は、こういう傾向がある」と記事になってしまう。

 また、例えば、ある調査報告書は、全国の事例が調査され、それに基づき政策が提言されていますが、よく見ると、浜松の特性や伝統を生かした「浜松らしい政策」が提言されていません。せっかく浜松市 以外 のコンサルタント会社が実施した調査であるならば、第三者の視点から、浜松市をもう少し掘り下げて検討して欲しかったと思います。

 もちろん、それぞれの担当者は真面目に調査を行い、その結果を市政に反映させようとしています。しかし、これらの事例は、基本的なところで、注意し、工夫すれば、よかったものを、それがないために、調査結果として、片手落ちの報告書となっている。私は、毎年、多数の委託調査が行われていることを考えると、早急に、調査の精度の向上を求める対策が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか?

 もちろん、しっかりと調査なさっているプロジェクトやその担当の課もあることを、申し添えます。

 
企画部長の答弁  まず、第1点の市場調査の調査手法や分析手法に、不完全だと思われる調査があり、その対策についてのご質問にお答えいたします。
   本市では、効率・効果的な観点から、政策目的に応じて、部署ごとに各種の調査事業を実施しております。調査事業には、一般的なものから専門的で特殊な業務内容のものまで様々ではありますが、それぞれの分野に精通した所管課が責任を持って行っているものと考えております。
   しかしながら、反面、所管課に任すことによって、調査方法や分析方法のばらつきなどが見られたり、他分野との整合性が図れない可能性もあります。このため、調査業務の精度をより高めていくには、調査手法や分析方法等における一定の考え方のもとに取り組むことが重要であると考えます。
   したがいまして、今後の調査事業に当たっては、専門家から調査方法や調査内容等についてのアドバイスを受けることや、横断的な検討を義務付けるなどのガイドラインの策定を検討し、調査業務の精度をより高めてまいりたいと考えています。
   
 (2)委託調査の発注時から委託先の決定までの、公平性や透明性の確保について
 

 次に、委託調査の発注時から決定までの公平性と透明性を確保して欲しい事です。

 これも「ある」委託業務ですが、従来の方法に加え、インターネットのホームページを使って業務の募集が行われました。専門的な知識や経験が要求される委託業務だったようで、応募してきた企業は3社で、一定の基準に基づく内部検討会を経て1社に決まりました。

 私はこの結果を知り、機会の平等性や公平性、透明性の観点から、募集方法や決定方法において、もう少し工夫ができなかったのか、と思いました。例えば、ホームページに募集要項の詳細が掲載される旨の、事前告知はできなかったか、また、ホームページに電子メールを組み合わせて、応募の勧誘ができなかったか、さらに仮定論ですが、競争性の観点から3社でなく5社や7社集まっていれば、委託契約料の見積りも低くなったかも知れません。

 私も、研究所にいたときは、行政の担当者から「調査をお願いしたい」とご指名で電話をもらうことがありました。仕事を受ける立場からは、特命なので、大変ありがたく、今まで蓄積した調査研究が認められたと誇りに思いましたが、逆の立場になりますと、どういう基準でその研究所に声をかけているのか、何社選んでいるのか、わかりません。今は、研究所だけが専門ではなく、NPOや大学など、様々な委託先が考えられます。また、研究所側からも、見積りをとられるだけなのではないかと、疑ってみたり、提案書を出しても、そこから基本的なノウハウが盗まれて、競合他社に流れるのではないか、との疑いも起こります。

 以上の事例からも、私は、委託業務の周知方法や、広報の媒体、その周知期間の基準を作り、応募が一定数を満たさなかったら、再募集したり、また、応募してきた事業者から、その提案内容を公開の場で説明を受ける「説明会」を設けたり、選定も市役所の部長級だけで行うのではなく、必ず、外部の有識者などを入れる等、公平性と透明性をはかるべきだと思いますが、いかがお考えですか?

 
企画部長の答弁  次に2点目の委託調査の発注時から委託先の決定までの公平性と透明性の確保についてのご質問ですが、本市では、業務委託の発注に関しては、「浜松市契約規則」のほか「委託業務の入札及び契約の適正化等を図るための指針」を平成144月に策定しており、契約規則及び指針に基づき、各部に業務委託等検討会議を設置して、公平性と透明性の確保に努めているところです。
   この会議は、各部の部長を委員長、各課の所属長を委員とするもので、それぞれの委託事業について、業務内容や契約法法、入札参加業者の選定や随意契約を行う場合の理由など、所管課の考えを聞き、客観的な視点に立って検討を行っているものであります。
   現在、この「委託業務の入札及び契約の適正化等を図るための指針」の精査・見直しを進めており、一層の公平性と透明性の確保に努めてまいります。
   
 (3)浜松市として、将来予測をした指標やデータを整備し、加工し、公表することについて
 

 次に、調査研究に関連した3つ目の質問ですが、私は、浜松市として、将来予測をした指標やデータを整備する必要があると思います。もちろん、基礎的な統計データは整っていますが、それを活用した将来予測のデータがそろっていないと思われます。

 例えば、将来の浜松市の「ある予測」について調べたところ、二とおりのデータが出てきました。さらに、このデータと静岡県が出しているデータと異なる。根拠となる数式や方程式が異なることもわかりますが、将来予測について3つのデータがある。その予測から、例えば、将来のあるサービスの需要量を求めると、それぞれの結果に大きな差が出てしまう。

 私は、浜松市として、既存データを基に、公式に将来予測をしたり、各課で行ったアンケート調査等の結果や蓄積している統計を精査したり、さらに、それらを統合・加工し、総合的な視点で公表することも必要かと考えますが、いかがでしょうか?

 
企画部長の答弁  次に3点目の将来予測をした指標やデータを整備し、加工し、公表することについてでありますが、本市では、総合計画の策定に当たって、将来を予測する必要があるため、20年あるいは30年先の指標やデータを職員が調査するほか、業者へも専門的なデータについての調査委託を行い、計画の策定に活用してまいりました。
   このため、調査時点の違い等により、将来予測などのデータが複数存在し、指摘されたとおり、統一性が保たれていない場合がありますが、将来を予測するデータが一元化できるよう、改善に努めてまいります。さらに、データを統合・加工し、総合的な視点での公表につきましても、個々のデータの持つ意味等も勘案する中で、検討してまいりたいとかんがえています。
   
 (4)浜松市役所内への「調査研究部署」の設置について
 

 以上、3点ほど質問をさせて頂きましたが、これらの質問の一つの解決策として、調査研究を担当する、一つの「係」や「課」などを、所内に設置できないか、以上の4点について、企画部長に、お伺いしたいと存じます。

企画部長の答弁  4点目の、委託調査の確実性を担保するため、市役所内へ調査研究部署を設置できないかとのご質問でありますが、地方分権が推進される中、政策立案の調査研究能力の強化は必要なことと認識しております。
 したがいまして、既存組織の横の連携を密にするとともに、企画課を中心に調査研究機能の充実を図ってまいりたいと考えております。
   
答弁への要望  市役所内の各課が行う、アンケート調査や実現可能性調査などは、今後の市政の方向を決める、大切な基礎資料となります。今まで以上に、より有効な調査となるように、要望致します。
 (5)市政について政策提言できるシンクタンクについて
 

 次に、北脇市長に、お尋ねいします。

 現在、国政では三位一体の議論がなされており、今後は、地方分権が一層進むと予想され、自己責任での行政経営が求められます。私は、今回、調査研究の質問をし、私案として、調査研究部署の行政内への設置を求めましたが、まとめとして、調査研究の考え方を発展させ、市民のニーズや、経済、社会の動向を的確に捉えた専門家が集まり、浜松市の行政に対して、政策提言できる「シンクタンク」が、近い将来、必ず、必要になってくると思います。

 既に、「横須賀市 都市 政策研究所」や「仙台 都市 総合研究機構」、静岡県の「静岡 総合研究機構」等、行政の外郭機関として、シンクタンクが設置されている事例もございます。この点に関しまして、市長のお考えを、伺う事とし、私の質問を終了させて頂きます。

 
市長の答弁  第13番、公明党、西川公一郎議員のご質問の第2番目の調査研究とシンクタンクについてのうち、5点目の、市政について市政策提言できるシンクタンクについてお答え致します。
   その前に、この件についての質問は、議員の経験と専門的知識に基づいた質問で、大変貴重なものと受け止めましたた。議員の皆様方も、それぞれ専門をお持ちですし、また、市民の中にもそれぞれの専門分野を持った方が大勢いらっしゃいます。これからも、そうしたそれぞれの方々の専門的な意見については尊重していきたいと考えております。
   地方分権の流れが加速し、自治体の自己決定、自己責任が一層求められる中、地域自らが将来を見据え、真にその地域に必要な政策を選択していかなければなりません。これまで本市では、行政情報の積極的な提供や会議の公開を行うとともに、市民との対話や市長へのご意見箱により、市民が市政へ参加する機会の確保と拡充に努めてまいりました。また、計画策定や条例制定などの過程においては、審議会や市民懇話会などの設置により、産業界、NPO団体、大学など市民各層からの意見を伺うほか、パブリック・コメント精度の導入により、主権者である市民の声を最大限に活かした政策づくりに努めてまいりました。
   このような中、地域の課題や住民ニーズを研究し、政策立案する独自のシンクタンク機能を持つ自治体がここ数年増えてきております。とりわけ、都道府県や既存の政令指定都市のおよそ半数が、シンクタンク機能を備えていることから、政令指定都市に必要な機能であると認識しております。これらのシンクタンクは、自治体内設置型、財団型、大学附置型などがあり、いずれの都市も、まちづくり、経済・地域振興、行政管理などの地域の課題解決と個性的な都市づくりのために、各界各層の識者や市民の意見を取り入れ、調査・研究や政策立案などの活動を行っています。
   政令指定都市を目指す本市においても、行政区域が広域化し、地域経済の振興、環境、福祉など行政ニーズが一層多様化する中、地域の課題を自ら解決することが求められます。さらに、政令指定都市の実現により、本市の格付けが上がり、新たな企業や人口の流入が予想され、質・量ともにこれまで以上の行政課題への取り組みが必要となるとともに、地域の発展・振興に対する大きな役割と責任を負うことになり、シンクタンク機能の整備は必要なことと考えています。
 今後、他都市の事例を研究し、本地域の将来を見据えた中で、シンクタンク機能の整備について検討してまいります。
   
 

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